中野晴啓さんが著書で次のように述べられています。
「長期投資というものは、確かに世界経済が今後も成長を維持できるという前提が信じられなければできるものではありません。
したがって、世界経済が今後も成長を続けるということを信じられない人は長期投資には不向きです。」
「人口が増え続ける限り経済は成長を続けます。というのも、人間は欲望を持った生き物だからです。これが経済成長の推進エンジンになるのです。
世界経済の成長が続くのだとしたら、その成長の波にお金を乗せておけばそれだけで資産はどんどん増えていくはずです。これが長期投資の妙味でもあるのです。」
「デイトレードのように必死になって銘柄を発掘する必要はどこにもありません。チャートとにらめっこする必要もないのです。大事なことは、世界経済の未来をどこまで強く信じられるかという気持ちです。」
私が中野氏を初めて見たのは2007年頃の株雑誌で澤上篤人氏との対談記事でした。
当時の私は投資を始めたばかりで、「株を買うならトヨタかソニーかな」と単純に考えている素人でした。
さわかみ投信やセゾン投信なんてよくわからない(怪しい?)と疑っていました。
しかし、株価7,000円を誇ったトヨタは翌年のリーマンショックで2,000円に暴落。
素人の私は当然狼狽売りでした。
(その後、トヨタは株価1万円に到達して分割しますが当時はそんな未来なんて予測できませんでした)
中野氏は、「日本だけに投資をしているのだとしたら、長期投資をしたとしてもなかなか資産は大きく増えていかないかもしれません。
これからの資産運用は世界が舞台になります。世界に目を向ければまだまだ成長余地のある国はたくさんあります。つまり、世界経済の成長が完全な頭打ちになるのはまだ相当先の話なのです。」